スポーツビジネスを学べる書籍11冊の紹介

こんにちは。佐藤奨です。


この前、8月5日に北海道で行われた「Red Bull Pump Track 2018」で行き帰りの便が一緒だった若手注目株のBMXレーサー中井飛馬選手から話しかけられ、彼が最近よくスポーツの関連書籍を読んでいるそうで、何かオススメの本はないかと聞かれました。


その場で、今度、いい本を紹介するよと約束をしたので、BLOG記事にて一挙に紹介することにしました。


ちょうどお盆のタイミングなので、その数も多めの11冊の紹介にチャレンジしてみたいと思います。多いかな。がんばりますよ。笑

(今回紹介する11冊)


今回の11冊ですが、そもそも読書する理由は、自分が経営に関わるYBP PROJECTのその後の展開や、事業企画を考える上でも、読書が効果的であると思っております。


また、今回、紹介に先立って伝えられることとして、今回はスポーツビジネスをストレートに学べる書籍の紹介ではないものも多く含まれています。(ストレートにスポーツ関連のビジネス書はこの中では4冊と半分未満!)


その理由としては(国内でスポーツビジネスがまだまだ発展途上であることもあり、実践的な書籍が少ないという理由もありますが)他の業界や日本国内で起きている先行事例をどう「抽象化」してスポーツにも活かしていくのかがとても大事だと考えています。


さて、前置きが長くなりましたので、紹介に入ります。


オフィスのゴミを拾わないといけない理由をあなたは部下にちゃんと説明できるか?

日本No.1の集客数を誇るBリーグ、千葉ジェッツの社長であり、元上場企業の社長でもある島田氏の書籍です。島田氏が、かつて経営していた旅行会社時代の失敗や、今の千葉ジェッツの経営の話。経営理念の大切さ、そしてその経営理念をベースに、マネジメントや、日々のアクションプラン、目標の達成方法などについて書かれた書籍です。

空気のつくり方

前横浜DeNAベイスターズの球団社長の書籍です。ウェブ系の会社出身者ということもあり、書籍の中にも、CPA(顧客獲得単価)やLTV(生涯顧客価値)の話題が出てきます。かなり実践的なスポーツビジネス経営の書籍ではないかと思っております。

NAKATAビジネス (FOOTBALL Nippon Books) 

言わずと知れた、元プロサッカー選手中田英寿の「中田ビジネス」について、マネジメント会社であるサニーサイドアップ社長の次原氏による書籍です。

中田英寿のイメージを崩さないために、また本分であるサッカーに支障が起きないよう、人気がピークでいくつも契約依頼ががかかっていた時でも、CF(テレビCM)の出演数のコントロールしていたこと。また彼の成長に合わせて関与するビジネスの視界が変わっていったことなどが描かれています。


僕がバナナを売って算数ドリルをつくるワケ

川崎フロンターレの広報担当で、川崎フロンターレをJリーグでも屈指の地域密着クラブに育て上げたと言われる天野春果氏の書籍です。

広報する上でのアイデアの出し方や、地域との連携の方法、また熱量。あらゆることで視点を広げられる書籍だと思います。


デジタル時代の基礎知識『ブランディング』 「顧客体験」で差がつく時代の新しいルール

『ブランディング』 の基礎知識から学べる良著で、ブランディングの専門企業を経営する山口義宏氏による書籍です。


例えば、どのくらいの基礎から?というと、「ブランドとは?」「ブランド戦略とは?」というレベルから触れられています。

世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?

山口周氏による書籍で、「ビジネス書大賞2018」の準大賞にも選ばれた書籍です。


ここ最近、スポーツ業界にて、この記事が話題となりました。


強いからかっこいいのか、かっこいいから強いのか——。 "弱い"と"ダサい"の因果関係 by 河内一馬氏

https://note.mu/kazumakawauchi/n/ncee2a013d6ba


こうした美意識に関してのアンテナは、スポーツ業界のみならず、世界のビジネス界でも起きていることです。少しスケールが大きな視点が必要となりますが、美意識と経営について考えを深められる書籍ではないかと思います。

USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?

元USJのマーケティング責任者である森岡毅氏による書籍です。スポーツビジネスに限らずかもですが、特にスポーツと同じくエンターテイメント企業であるUSJが、予算がない中で状況を改善させた一手は、非常に参考になる部分が多いです。

「エンタメ」の夜明け ディズニーランドが日本に来た!

バブル景気前後及びそれ以降も数々の流行を生み出したことで知られる、日本のクリエイターグループ、ホイチョイ・プロダクションズ馬場康夫氏による書籍です。

ディズニーランドの誘致までの流れを追っている作品ですが、日本のスポーツエンターテイメントの流れ、つまりはテレビ局の話、プロ野球の話を、1960年代から追っていて、どういう流れでどう意思決定されて今の日本のテレビなり、エンターテイメントが育ってきたのか、ということが想像しやすくなります。流行を生み出してきたホイチョイ・プロダクションズがどのように時流を捉えていたのかについても考えを巡らせられることが出来ます。


人を集める

東京ディズニーランドの総合プロデューサーである堀貞一郎氏の書籍です。

堀氏は、ディズニーランドの誘致に関わっただけでなく、東京ディズニーランドの総合プロデューサーとして、パークの造り込みに大きく関与した人物です。


堀貞一郎氏の言う「情報の発信基地に人が集まる」という原理は、今でもとても大事な視点だと考えておりますし、今なら、実感値を込めて、その通りだと言い切れます。


MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体 宣伝会議

堀氏の「情報の発信基地に人が集まる」という言葉を、現代にフィットさせると、どんな感じに情報発信をしたら良いのか?というと、自分たちのメディアづくりが必要です。そう考えた時に参考になる書籍はMEDIA MAKERSです。

リクルート、ライブドア、LINEにてメディアづくりに関わってきた著者である田端 信太郎氏による書籍です。


人生の勝算

LIVE配信サービス「SHOWROOM」を運営する前田裕二氏による書籍です。


前田裕二が運営するサービスのSHOWROOMの立ち上げの背景についての話や、現代のエンタメビジネスを考える上で大事なエッセンスが詰まっています。

特に最近のエンタメビジネスの潮流はエンゲージメントの大切さ。エンゲージメントが高まっている人に共通していることを掘り下げるなど、LIVE配信のプラットフォーマーとしての観点から切り込まれている書籍です。


以上となります。(なかなか大変ですね。5冊くらいの紹介にしておけばよかった。笑)


BMXレーサー、中井飛馬くんこの記事、ちゃんと読んでくれていますか?笑


さて、この11冊のチョイスでも伝わる部分があるとは思いますが、スポーツビジネスとは、スポーツ”エンターテイメント”ビジネスであり、エンターテイメント産業と捉えています。


エンターテイメントであるということは、コンテンツを扱って、いかに多くの人に楽しんでもらうのか、喜んでもらうのか?という観点が必要です。


サッカーのJリーグ、またバスケットボールのBリーグの初代チェアマンである川添三郎氏は、スポーツは”観客動員が全て”と言っています。


”観客動員が全て”なのであれば、今、人が集まっていることや人集めの極意に関わる教科書的な本や、現時点の潮流を掴む上でのヒントが掴めそうな書籍を選ばせてもらいました。


国内におけるスポーツ業界の成功事例は少ないけれども、マーケットで起きていることはスポーツ業界にも起きる。そう捉えて、先行事例をどう「抽象化」して、自分たちに活かしていくのか?が、特に、エンターテイメント産業で起きてきたことを抽出していくことが大切だと考えています。


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